2010年3月期のヒット作としては、映画公開にあわせたキャンペーン展開が功を奏し、「天使と悪魔」がヒット。第1四半期だけで販売部数は100万部を超えました。また、人気ロックバンド“X JAPAN”のYOSHIKIの半生を描いた「YOSHIKI/佳樹」が話題となりました。
第2四半期には「角☆コミ」と銘打った夏のコミック祭を開催し、成功裏に終わりました。「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」や「サマーウォーズ」の映画公開と連動し、コミック・小説など関連書籍の店頭展開を強化。販売を大きく伸ばすことができました。
第3四半期は角川映画渾身の超大作「沈まぬ太陽」を公開し、多くの話題を集めました。また、同作品は日本アカデミー賞において、作品賞をはじめ3部門で最優秀賞を受賞する栄誉を得ました。一方、10月スタートのテレビアニメ「生徒会の一存」「とある科学の超電磁砲レールガン」「そらのおとしもの」の原作本販売が好調に推移、角川グループが得意とするメディアミックス展開が大きく売上に貢献しています。
さらに、第4 四半期もメディアミックス展開が好調で、1月スタートのテレビアニメ化作品、なかでも「デュラララ!!」は第4 四半期だけでシリーズ累計100万部を超えるヒットとなりました。また同様にヒットした「バカとテストと召喚獣」は、mixiアプリを開発し、サービス開始直後から多くのユーザーを集めています。また海外文学では3月にダン・ブラウン著“ラングドン教授シリーズ第三弾”「ロスト・シンボル」が発売されました。
■映画公開に合わせて、原作本の「天使と悪魔」のキャンペーン展開が成功しました。
4月1日、角川ゲームスを設立しました。角川ゲームスは角川グループのゲームパブリッシャーとして流通を担うだけではなく、ゲームファン向けの本格的オリジナルゲームの開発や海外販路の開拓にも取り組みます。
4月7日、100%株式取得により、ビジネス書、実用書、語学書、学習参考書に強みを持つ中経出版が角川グループ入りしました。また子会社の新人物往来社は歴史関連に強く、これまで角川グループにないジャンルを強化することができました。
■角川書店が大型コミックフェア「角☆コミ」を開催しました。
7月4日、少年エースの増刊としてヤング・アダルト世代をターゲットにスタートしました。「新世紀エヴァンゲリオン」「サマーウォーズ」「涼宮ハルヒちゃんの消失」など話題作品の連載により、好調な滑り出しとなりました。
角川書店が自信を持っておススメする旬な話題作を集めた「角☆コミ」と題したコミックフェアを開催しました。人気キャラクターのアムロ、ハルヒ、シンジが一堂に会したオリジナルビジュアルイメージも作成し、コミックユーザー層をより拡大する企画を展開しました。
毎年夏恒例の角川文庫「発見。夏の100冊」フェアを開催しました。昨年に続き、角川文庫の年間キャラクターとして松山ケンイチさんをポスター等に起用しました。
■2009年を代表する大作映画「沈まぬ太陽」が公開されました。
10月1日、角川モバイルとムービーゲートは映像・電子書籍等のデジタルコンテンツ配信事業基盤を整え、さらにグループ全体でコンテンツのマルチユース化促進を目指すために合併し、新たに角川コンテンツゲートを設立しました。
11月1日、角川映画とその子会社である角川エンタテインメントは映像事業のさらなる強化を目指すため合併しました。別々だったオフィスも統合し、より効率的、機能的な映像ビジネスの展開を図っています。
■TVアニメ化されたライトノベルやコミックの販売が好調でした。
3月5日、東京証券取引所が主催する2009年度東証上場会社表彰において角川グループホールディングスが「企業行動表彰」を受賞しました。受賞理由は2008年度より当社が実施していた「株主総会議案の議決結果の公表」が、他の上場企業の企業行動に影響を与える新たな流れを作った先駆的な企業行動であるとの評価によるものです。
3月5日、第33回日本アカデミー賞の授賞式が行われ、角川映画製作の「沈まぬ太陽」が最優秀作品賞、最優秀主演男優賞、最優秀編集賞の3部門を受賞しました。
人気ケータイ小説サイトを運営する魔法のiらんど社が角川グループ入りをしました。ドラマ化、映画化もされた「恋空」をはじめ、4月よりNHKでテレビドラマ化された「激恋」など話題作を多数輩出しています。120万タイトルのケータイ小説、ユニークユーザー数600万人、月35億ページビューを誇る最大級の人気ケータイ小説サイトです。
新会社では、ユーザーが購入したコンテンツをサーバー上に保管し、PCや携帯電話、テレビなど各種端末から視聴できる「クラウド型コンテンツ配信サービス」を手がけていく予定です。